犬に効果的に学習させる為には、飼い主が次の3つの大切なことを知っていなければなりません。
タイミング ~1.3秒以内がミソ!~
犬は、常に「今」を生きています。彼らの脳みそは、過去のことも、未来のことも考えていません。ですから、褒める・叱るタイミングは、全て「現在していること」に対してであることがとても重要です。
犬の短期記憶は1.3秒と言われています。行動を起こした1.3秒後には、もうその時していた事は考えていません。褒めるも叱るも、犬がその行動を取った瞬間を捉えることが肝心!
タイミングを逃して褒めたり、叱ったりしても、「何を」褒められているのか、叱られているのか分からず意味が無いばかりか、別の事を褒めらている、叱られていると思い込んでしまいます。
例えば、室内で粗相をしたとします。行為が終わり、部屋を出ようとしたところを叱られたら、犬は「部屋を出るのが悪いこと」と認識してしまいます。
タイミングを逃したら、褒めることも、叱ることもその時は諦めて、次の機会を待ちましょう。
モチベーション ~行動には理由が必要~
犬を含め、動物は自分に直接意味のあることしかしません。
自然に生きる動物たちは、することの大部分が「生き伸びること」に繋がっています。獲物を捕ること、戦うこと、子孫を繁栄させること。しかし、ペットは自分の力で獲物を捕らなくても、ゴハンがもらえます。命を脅かす敵もいません。
なにも努力しなくても生きることができるペット犬たちは、人間がモチベーションを与えてあげなければなりません。何かをさせようと思ったら尚更です。
「座ったら褒めてもらえる」「座ったらおやつを貰える」「座らないと遊んでもらえない」等、何か犬にとって意味が無ければ、行動に繋がりません。
お座りを教える際、座っても何も起きない、座らなくても何も変らない、では犬にとって座る意味がありません。
一貫性 ~曖昧はダメ!~
3項目の中で、一番重要な事です。しかし、私たち人間にとって、最も難しいのが、この一貫性。
犬の辞書には、「曖昧」という言葉がありません。何事も、「白」か「黒」、明確である必要があります。
例えば・・・
汚い服を着てるときは飛びついてよし、おめかしした外出前は飛びついちゃダメ、そんな風に人間本位でルールを決めていませんか?
いつもは叱る悪いことでも今日は反省してるみたいだから許してあげる、と叱ることを辞めていませんか?
同じことをしているのにあるときは褒められ、あるときは叱られていたのでは、可哀想な犬は混乱してしまいます。これでは、飼い主は心から信頼できるリーダーにはなれません。
「当然できる事だから」と良いことをした後に褒めるのを忘れていませんか?「なんだ、つまんねぇの」と、次からコマンドに従う事をやめてしまうかも知れません。「おすわり」とコマンドを出してみたものの、「今日はそんな気分じゃないみたいだから」、「何度言ってもやらないから・・」と、一貫性を欠いていませんか?そんな時、犬は「あ、そう、やらなくたっていいんだ、へっへーん」と舌を出してますよ~!
言われた事には必ず従わせる、ダメなものはダメ、と明確なルールを決め、そのルールを一貫性を持って守らせることに飼い主が一貫していることが必要です。